本会共同代表朴勝俊関西学院大学教授によるレポートです。
ブレーク・イーブン・インフレ率とは、普通の国債の利回りと物価連動国債の利回りの差のことで、市場参加者のインフレ予想を表しています。人々がどんなインフレ予想を抱いているかは、景気の先行きを見通すときにも、政策の当否を検討するときにも、実質利子率の計算のためにも、非常に重要な変数なのですが、大勢の人々の頭の中を直接測るわけにはいきません。そのため、このブレーク・イーブン・インフレ率はそれを表すものとしてとても有益です。
しかし、ブレーク・イーブン・インフレ率や、その計算のもととなる物価連動国債の利回りのデータは、入手するのが簡単ではありません。
このレポートの著者は、日経NEEDSデータベースから入手した物価連動国債の価格の時系列データをもとにして、可能な限り精密にその利回りの月次データを推計し、さらにそれをもとにしてブレーク・イーブン・インフレ率の月次時系列データを推計しました。今後さまざまな実証研究に利用されることが期待されます。
推計方法の解説と推計結果の紹介をしているレポート本文と、物価連動国債の利回りやブレーク・イーブン・インフレ率の時系列推計値を載せた付属資料のエクセルファイルをアップしておきます。ふるってご利用ください。
レポート本体
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付属資料
report-011AttTbl